星のやには手が届かなかったけれど

竹富島の宿を調べはじめて、最初に候補に挙がったのは「星のや竹富」でした。
写真を見るたびに、ああいう場所でゆっくり過ごせたらどんなに贅沢だろう、と何度も想像したのを覚えています。
でも、料金を見てそっとページを閉じました。
憧れはあるけれど、今回はもう少し現実的な範囲で泊まりたい。かといって、ただ安いだけの宿でもなんだか物足りない。
せっかく竹富島まで来たのだから、島ならではのあたたかみのある場所に泊まりたい。
そんな気持ちで探して選んだのが、集落の中にある「高那旅館」でした。
実際に2泊してみて、この宿を選んで泊まってよかったと思っています。
今回は高那旅館での体験を、良かったことも知っておきたいことも含めて、できるだけ正直に書いていきます。予約を迷っている方の参考になればうれしいです。
高那旅館ってどんな宿?

高那旅館は、竹富島の集落の中にある小さな家族経営の旅館です。
事前に連絡しておけば、石垣島からフェリーで竹富港に着く時間に合わせて旅館の方が港まで迎えに来てくれて、そのまま旅館へ直行できます。
着いてすぐに知らない土地の心細さがふっとほどけたのを覚えています。
宿泊できるのは5~6組ほどの小さな規模で、部屋は和室。
畳の匂いと静けさに包まれて、着いた瞬間から自然と肩の力が抜けていきました。
お風呂とトイレは共用で、いわゆる昔ながらの旅館のスタイルです。
設備の豪華さで選ぶ宿ではないけれど、そのぶん、人の気配のあたたかさを感じられる場所でした。
泊まってよかったこと
毎食、満腹で幸せになる食事

高那旅館に泊まって一番印象に残っているのは、正直、食事です。
夕食は毎日18時。品数が多く、どれも丁寧に作られていて、2泊とも食べきれないくらいのボリュームでした。
満腹を通り越して、苦しいくらい食べてしまったくらいです。
朝食は8時か9時のどちらかを選べて、こちらもしっかりお腹にたまる内容。
島の恵みをそのままいただいているような感覚があって、毎食が楽しみでした。
和室でほどける時間

部屋に戻ると、あるのは畳と静けさだけ。
テレビをつけるでもなく、パートナーとぽつぽつ話したり、ただぼんやり過ごしたりする時間が、思っていた以上に心地よかったです。
旅館の方の物腰もやわらかくて、「島に泊まらせてもらっている」という感覚を持てたのも、この宿を選んでよかったと思う理由のひとつです。
一歩外に出れば、夕焼けと星空と海

宿を一歩出れば、日が沈む直前の海がすぐそこにありました。
空の色が変わっていく時間をただ眺めているだけで、時間を忘れてしまいます。
夜になれば、街灯の少ない集落の空に星がびっしりと広がります。夜の静けさの中でその光景を眺める時間は、旅の一番の宝物になりました。
竹富島の夜の過ごし方については、竹富島の夜の過ごし方|何もしない夜に、心が満たされたにも詳しく書いています。
海の透明感、集落を歩いていて出会った水牛のゆったりとした佇まいも、心に残っている光景です。
この宿に泊まったからこそ味わえた体験は、竹富島宿泊記|泊まったからこそ出会えた4つの瞬間という記事に別途まとめているので、あわせて読んでいただけたらと思います。
泊まる前に知っておきたいこと

良かったことばかりではなく、予約前に知っておくと安心できることも書いておきます。
まず、お風呂とトイレは共用です。ホテルのような個室の快適さを求める方には、少し勝手が違うかもしれません。
とはいえ、宿泊客は5組ほどなので、混み合って困るような場面はありませんでした。
「昔ながらの旅館らしさ」として受け止められると、気持ちよく過ごせるはずです。
もうひとつ、事前にわたしが不安に思っていたのが、島にコンビニや飲食店が少ないことでした。
買い物ができるお店自体はあるのですが、値段が少し高めだったり、必要なときに開いているかがはっきりしなかったりします。
そのため、日焼け止めや飲み物は多めに持っていくと安心です。実際に多めに持って行ったのが、今回はとても助かりました。
ちなみに、旅館の敷地内にはビールの自販機があったので、飲み物が心配な方には少し心強いポイントかもしれません。
設備の面では、洗濯機と洗剤が使えて、物干しスペースもあり、ハンガーの貸し出しもありました。
2泊の連泊だったので、この設備には本当に助けられました。荷物を減らしたい旅にはうれしい環境でした。
実用情報まとめ(訪問時点 2026年6月)

- 料金: 2泊で46,800円(2人分)
- 予約方法: 楽天トラベルで予約
- 送迎: 竹富港までの送迎あり
- 食事: 夕食18:00〜/朝食は8時か9時を選択
- 部屋: 和室
- 規模: 宿泊客5~6組程度の小さな旅館
- 設備: 風呂・トイレは共用、洗濯機・洗剤・物干しスペース・ハンガー貸し出しあり
料金やサービス内容は変わることがあるので、予約の際は公式サイトや予約サイトで最新情報をご確認ください。
こんな人におすすめ

リゾートホテルの快適さより、島の暮らしの空気に触れたい人。
コストは抑えつつも、味気ない宿ではなく、あたたかみを感じられる場所に泊まりたい人には、高那旅館がきっと合います。
静かな宿で、和室でゆっくり肩の力が抜けていく感覚や、満腹になるまで味わった食事の満足感を思い出すと、一人旅で泊まっても居心地よく過ごせそうです。
むすび

竹富島は、日帰りでも十分楽しめる島だと思います。
それでも、泊まってみて初めて出会える夕焼けや星空、宿の食事、そして島の人のあたたかさがありました。
竹富島は、やっぱり泊まってこそだと、今回あらためて実感しています。
島での過ごし方の全体像は、竹富島2泊3日モデルコースにまとめているので、宿選びとあわせてプランを考える参考にしてみてください。
高那旅館が、その入り口のひとつになったらうれしいです。

